日帰り手術のコストに関して

  • 2008年01月30日(水)


 最近、患者様からお問い合わせの多い「日帰り手術のコスト」の件について説明します。

 Day Surgeryは欧米では通常に行われており、専門医が確かな技術で施行するためその評価も高く、広く一般的です。
 手術当日退院できる確実な手技は、生態に及ぼす影響も極めて軽微で、社会復帰も早く、当然、医療コストも高く設定されます。

 本邦では保険制度(診療報酬規約)に技術算定が取り入れられてないため、日帰り手術は保険制度下では成り立ちません。
 当院では、専門の医療スタッフと池田院長の昭和大学藤が丘病院での4000例を越える腹腔鏡下手術の経験をベースに欧米に引けをとらない成績で日帰り手術を行っています。

 以下はPPHオペにかかる費用とその内訳です。(2008年1月現在)

ロンゴ式痔核根治術(ロンゴ博士の確立した痛みの少ない痔手術・PPH)

総額:30〜35万円

内訳
#手術機材(PPH機材はディスポ5万円)
     +人件費:18万円
#手術技術料   :10万円
#薬剤etc     :5万円

 なお混合診療を避けるため、手術前後の検査・術後薬は別途1〜2万円かかります。ご了承下さい。

 日帰り痔手術(PPH)

  • 2007年06月14日(木)



今日は
PPH(ロンゴ式−痔根治手術)
の日帰り手術を施行しました。


私は、1999年にこの手技が発表されるとすぐに、ロンゴ博士の勤務されているオーストリア・ウィーンのセント・エリザベス病院に赴き、現地で研修し、ドイツ、イタリア、フランスで臨床指導をうけました。
 以来、これまで約400症例に及ぶ患者様に治療を行ってきました(昭和大学藤が丘病院外科にて)。
対象症例の多くは、難治性痔再発例や高齢者、重症疾患併存例でしたが、痛みの少ない手術のため有用な成績を得られました。

Q:PPH(ロンゴ式)って何ですか?

 PPH(ロンゴ式−痔核根治術)は、1998年イタリアのロンゴ博士により開発された手術です。

 その後、さまざまな臨床研究からこの手技は、いままでの方法に比べ、術後ほとんど痛みがなく、さらに再発率が少ないことより、近年高い評価を得、現在では、フランス・イタリア・オーストリア・ドイツ・イギリスなどで脚光を浴び、約9割の痔の手術は本法で行われています。

Q:メリットはなんですか?

 メリットは、先に述べたように、従来法に比べ生体に与えるダメージがすくないことです。
そのために、“午前中に手術、午後退院”という日帰り手術ができるのです。
 詳しく説明すると、従来法の手技が肛門粘膜そのものの切除が主体であったのに対し、本法は、痛みの少ない直腸粘膜を切離・縫合する画期的な手法だからなのです。

Q:どんな時に適応されますか?

 専門的に説明すると、肛門部痔静脈叢が鬱血し、炎症を伴い腫脹することにより発症する痛み、出血、粘膜脱、炎症性肛門ポリープ等に本法は適応されます。
 
Q:特別な機械を使うと聞きましたが・・・?

 ロンゴ博士の開発した機器を使用し、一括して上直腸動脈を含む直腸粘膜を切断・縫合することで、痔の根治治療を行います。
 使用する機械は使い捨ての機械になっています。

Q:手術の流れはどのような感じになりますか?

 まず前夜に下剤を服用していただきます。
 当日は朝8時に来院していただき、血圧・体温・脈拍など異常のないことを確認し手術に入ります。
9時執刀、体位は砕石位で足は左右に開きます。麻酔は静脈麻酔で行い、肩に鎮痛剤を筋肉注射します。
 手術部の肛門部位は局所麻酔(浸潤麻酔)を使用し肛門括約筋の弛緩を得た後、肛門拡張器を挿入固定します。
 肛門より約5〜6cm奥の直腸粘膜を右回りに全周にわたり約6〜7針ステッチをかけます。次にStapler(HCS33)という機械を肛門内に挿入し、そのシャフトにステッチを巻きつけ結びます。こうすることで、上直腸動脈を含む直腸粘膜がシャフトにからまり、機器を締め上げることに粘膜切断の用意が整います。
レバーを引くことにより自動的に粘膜切除と止血・縫合が完成します。
 粘膜切離長は約巾1cm、長さ約7〜8cmです。切離部からの出血は電気メスや縫合糸で止血します。
この間痛みは感じません。
 手術の時間は約20〜25分です。術後は当院の回復室にてゆっくりお休みいただきます。

Q:術中・術後の合併症などはありますか?
 
 PPH法は痔そのものを切除するものではなく、痔に流入する上直腸動脈を含んだ粘膜を切除する手技のため、数日後に痔の腫れが治まってくる手法です。
 当日退院が可能ですが、直後、切除・縫合した部位は便で汚染されるわけですから、術後の諸注意を良く守り、2〜3日は自宅で注意した生活をしていただきます。無理をすると、出血や縫合部化膿などが生ずることがあります。

Q:手術の費用はいくらぐらいかかりますか?

 ロンゴ式−痔根治手術は保険適応外(自費)の手術です。
 そのため、この治療方法を十分理解したうえで希望される方にのみ施行させていただきます。
 術後合併症併発時は、適宜対応いたします。
 費用は1症例30〜35万円(機械代:5万円/消費税込み)です。


今日の患者様はPM5:00にお帰りになりました。
職員一同ご苦労様です!